新田です。
最近渋谷区の条例で同性パートナーシップの証明書が発行が話題になったり、各所で 多様性 という言葉が注目を集めてますよね。
「指示待ち人間」はなぜ生まれるのか? 有能な人たちが「働きたくない」と嫌がる会社の特徴。
また最近Facebookで上記のような記事をよくみかけまして、ダイバーシティ・マネジメントについて自分でも考えていることや、同じような壁にぶつかった経験があるので久しぶりに投稿してみようと思います。
エンジニア社員「これから週3回、昼過ぎに仕事抜けてジムに行きたいんだけど。」 僕「」
タイトルにしてみましたが、今からちょうど一年前ぐらいに実際に社内であった出来事です。弊社で働いているカナダ出身のエンジニアの社員から、或る日突然このような提案を受けました。
会社の業態、職種にもよるとおもうのですが、殆どの場合
「え、ちょっと何言ってるかわからないんですが。。」
となってしまうのではないかな、とおもいます。
もちろん僕も同様で、今まで弊社は9時〜18時出勤、勤務中は営業外出時以外は基本的にお昼の12時〜13時を除き席に着席して働く、というのが当時会社として "常識" だったので、その提案を初めて聞いた時は相当戸惑いました。
エンジニア社員「多分外出が3時間程度になると思うから、その代わり、ジムに行った日は6時までのところを9時まで働こうと思うんだ。」
僕「ah hah?(あ、なるほど。もしかしたら彼は自分とは違った自己管理方法を提案しているのでは?)」
その社員はとても真面目で、熱心に働くことで有名な社員だったですし、その時のあまりにも真剣な顔つきで彼からの提案を受けたので、
僕「お、オッケーオッケ!(とりあえずやってみるか。)」
といった流れで、正直上手くいくかはこの時全くわかりませんでしたが、とりあえず社内で調整を進め、まずはトライをしてみることにしました。
ある意味ここが組織のターニングポイントだったのかも?と今となっては思っています。
人の意見を許可ばかりしてたら、組織を管理できないのでは? → 驚くほどチームが活性化
1. そもそも管理など不要だった
初めは 多様性を受け入れること=マネージャーとしての自覚がなく人をついてかせることが出来ない
と捉えていました。 そのため、正直いろいろな意見に耳を傾けるのが怖かったところもありました。
しかし驚くべきことに、こちらが相手の考えを理解し、受け入れることができると、自然と相手も自分自身の考えを理解しようとしてくれました。
なのでこちらからわざわざ「管理をしよう!」などせずにも、自分の考えを汲みとってくれて自発的に行動してくれるようになりました。
2. 自分の力では絶対に気づくことの出来ない正解を知れた
ジムに通うことを許可したことは、結果としてエンジニア達が常にパフォーマンスを発揮し続けることや、リフレッシュして問題解決に結びつける事を促進する良い結果となりました。
今では 「彼はジムを週3回欠かさず通っていて、自己管理ができていて素晴らしい」 と、周りからも更に信頼されるようになりました。
その他にも、周りの価値観を理解し受け入れるようにするだけで
- リモートワークで効率よく働けるようになる
- 家族との時間やプライベートの時間を大切にしようと思うようになる
などなど、外部に公開できるほどの知見やノウハウ、独自のやり方が構築されていたり、自分自身ももっと改めなければならない視点に沢山気づくことが出来ました。
その中で 僕自身が組織づくりで実際に何をしたかというと、具体的な施策や提案などはこちらからは何もせず、相手からの提案をオッケーして、何をしたのかを理解するよう努めただけでした。
多様性を受け入れるために意識している考え方
もちろん僕は普通の日本人で、かつある程度凝り固まった価値観、バックグラウンドの中で生活しているので、いついかなる時も仏のように多様性を受け入れるスタンスでいつづけられるわけではありません。 (基本的には頭の固い人間だと思っています。)
しかし、今のメンバーと仕事をしていく中で、「海外出身者だから」とか「日本人だから」とかではなく、純粋に一人一人が「自分とは違った正解(個性)をもった仲間」と捉えることで、うまく自分自身に落としこむことができています。
そう捉えるために、特に以下の様な教訓を日々意識して仲間と向き合うように注意しています。
1. メンバーはみんな、自分がまだ知らないやり方・意見・正解を必ず持っている
相手を受け入れられない時は基本的に 「こいつ何考えてんだよ?」 と、相手に対して懐疑的になってしまうのが原因だと思っています。 そのため、人に対して不安に思った時は 「まだ自分が相手の正解を理解できてない」 と考える事で、 「相手は自分に何を伝えようとしてくれているのか」 と捉えることが出来るのではないかと思います。
2.言うことを聞いてくれない、のではなく、聞きたくないと思わせてしまっている
「どうして自分自身がこれをやれって言ってるのに、思ったようにやってくれないんだ!」
という時も結構ありましたが、こういったケースは大概
「お前に言われていることはやりたくない」
と思われてしまっているのが事実だと思います。自分としては腹ただしい事かもしれませんが、第三者からの視点でとらえた時に、"聞きたくないと思わせてしまっている自分"ってマネージャーとしては純粋にスキル不足なのではないかと。 そこを
「自分が相手の中での正解を理解できてないから、相手に自分の正解を理解してもらえてない」
と考えられるようになると、「自分自身が周りを巻き込めるように成長しなくては!」と、成長意欲も増すのではないかと思います。
3.「この人に話しても無駄」って思われたらマネージャー失格
周りから何かアドバイスや指摘をもらった時、上下関係であったり、個人のプライドが邪魔して、相手からの意見を素直に聞こうとせず、 「いやいや、違うから。こうだから」 と、言ってしまって相手の意見を遮ってしまうことがあります。或いは何か悪い報告をされた時に、頭ごなしに相手のせいにしてしまうことがあります。 このような相手の意見を遮断したり、否定することで、 自分の視野でしか物事を判断できなくなってしまう ので、失敗する確立が高くなってしまうのではないかと思います。なので 「あ、この人に話しても無駄だな」 とか 「この人に言って怒られるの嫌だから言わないでおこう」
と思われた瞬間が、ある意味マネージャーとして終わりの瞬間なのではないかと思っています。
さいごに
「新しい価値観に触れることを恐れずに楽しみましょう」
とある別の社員からも勧めがあり、最近少しずつではあるのですがコーチングについて勉強し始めました。
前述してきた考え方は、ある意味コーチングにもとづいているものなのではないかと思います。また多様性を受け入れるためにコーチングを学ぶことはとても良い方法なのではないかと思います。
人の気持ちがわかる人、わからない人~アドラー流 8つの感情整理術~
こちらは非常におすすめの書籍です。自分自身が本当にいろんな事を理解する上で、コーチングのやり方にはお世話になっております。もし良かったら購入してみてください。(特にアフィとかではないのでご安心を)
またベンチャーの環境で共に働いてくれている仲間同士なのですから、どうせ働くなら啀み合ったり罵ったりするのではなく、
「新しい価値観を受け入れることを恐れずに楽しむ!!」
というスタンスで仕事できるのが理想なのではないかな?と思います。
弊社を例にしても、以前までは様々な働き方や価値観を受け入れられず、ギクシャクした時もありました。しかし、今となっては社内では
時間や場所にかかわらず、開発チームが会社の為を考えて本気で働いてくれている と他の職種の方々も思ってくださっているし、
アポを獲得したり契約を獲得した営業マンに対して、開発のスタッフも全員が拍手を送る(感謝を伝える)
というのが自然発生するようになりました。 ここまで異なるバックグラウンドを持った人達が集まり、事業を推進している会社というのは割りと珍しいし、面白いのではないかと思っています。
そんなわけでちょっとだけ宣伝
そんは弊社でプロジェクトマネージャーとして働いてくれませんか?
ちょっと宣伝となってしまいますが、そんなGiveryという会社では多様性をもっとも尊重しながらプロダクトを創ることに挑戦し続けています。
正直まだ僕自身も正解はわかっていません。
現在自身が関わっているプロジェクトのマネージャーを募集しておりますので、もし会社に少しでも興味を持ってくださいましたら、是非気軽に以下よりご応募ください。 これからの働き方について、組織について、事業についてなどなど、直接お話ししましょう!
また、是非応援のほうもよろしくお願いいたいします!